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ヒルデガルト・ファミリエ通信
〜 自然療法の母・聖ヒルデガルト療法 〜

執筆者の写真森 Wenzel 明華

#1 聖ヒルデガルト療法 その中核の教えである「中庸であること」とは?

こんにちは。ドイツ自然療法スクール / ヒルデガルト・ファミリエ 主催、一般社団法人 国際植物療法機構グリーンフォレスト代表の 森 Wenzel 明華 (もり・うぇんつぇる さやか) です。わたしは 20 年以上にわたって、様々な自然療法を研究し、実生活の中で実践しています。

ドイツには、聖ヒルデガルトという約 1,000 年前に活躍した自然療法の基盤を築いた修道女がいました。

聖ヒルデガルト療法とはなにか?

それが今、どのようにドイツに息づいているのか、彼女の観た世界観などをドイツに暮らす中でわたし自身が感じたことを、わかりやすくお伝えできたらなと思い、「ヒルデガルト・ファミリエ通信 〜自然療法の母・聖ヒルデガルト療法〜」を始めることにしました。

こちらの通信ではその聖ヒルデガルトの残した自然療法や考え方を、わかりやすくお伝えしています。

もっと多くのかたに聖ヒルデガルトの智慧やドイツ自然療法のことを知っていただけたら、嬉しいです!



ドイツ自然療法スクール ヒルデガルト・ファミリエ / ヒルデガルト・ファミリエ通信
聖ヒルデガルトの修道院にて

第一回目のヒルデガルト・ファミリエ通信では、聖ヒルデガルトについてお伝えしていきたいと思います。冒頭にも述べましたが、聖ヒルデガルトは今から約 1,000年前に生きた修道女です。 ドイツに限らず、ヨーロッパでは、自然療法の母として知られています。

彼女は自然界にある秘められた力を見出し、万物の声をスピリチュアルな能力で聴くことができました。

そして自然の中には全ての癒やしが隠されていることを知っていたのです。 


修道院に立つ聖ヒルデガルトの銅像

聖ヒルデガルトの自然療法は、とてもシンプルで優しいものです。 

自然からの癒やしはすぐそばにあり、私たちの生活の中でも気軽に取り入れることができます。 最初の一歩は、毎日の暮らしの中から始まります。 そう、まずは台所から。そして生き方、考え方も......。 

「聖ヒルデガルト療法について知りたい」

「ヒルデガルトの癒しを実践したい」

「わかりやすく教えて欲しい」

というお声やご質問を多数いただいています。


日本語でも様々な聖ヒルデガルト関連の書籍が出されていますが、専門書だったり、論文であったり・・・

なかなか聖ヒルデガルトの教えや知恵をわかりやすく説明しているものはありません。

わたしの著書の中では、かなり噛み砕いて聖ヒルデガルトの教えや実践方法を書いています。 もしよかったら参考にしてみてくださいね。

 

『ドイツ薬草療法の知恵 聖ヒルデガルトのヒーリングレシピ』 (veggy Books)

https://amzn.to/3ZBXcwG (Amazonの書籍紹介ページへ移動します)



 

聖ヒルデガルト療法の中核となるもの。


それは

「中庸」であることです。


中庸・・・ってどういうことでしょうか?


中庸とはバランスが取れているか?ということです。


自然療法を学ぶ上で、それさえ知っていたらいいというくらい

「バランスが取れているか?」ということは大切です。

こちらは自然療法のドイツ的な捉え方・考え方や哲学も含むセルフケアの入門・基本をヒルデガルト・ファミリエの緑の薬箱講座でも詳しく説明しています。

 

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さて、聖ヒルデガルトの著書

『Physica / フィジカ (自然学)』や『Scivias / スキヴィタス (道を知れ)』、『病因と治療』などから、彼女の療法を理解していきましょう。

聖ヒルデガルトは “「中庸」に戻し、病を癒やす“ ということを実践していました。

その性質、体液の乱れさえ整えればどのような病気も治る、という考え方です。

これを理解するには古代ギリシャから修道院医学に伝えられている「体液病理説」からの考え方を知る必要があります。

「体液病理説」というのは人間の中の体液を「4つのタイプ」にわけたものです。

わたしたちの気質と主に占めている体液で気質をわけているのです。つまりどの体液が「多め」なのかということから気質が決まります。

血液・胆汁・黒胆汁 (憂鬱質)・粘液 という 4 つの体液があります。



人は体液バランスによって、多血質・胆汁質・ 黒胆汁質(憂鬱質)・粘液質に分けることができます。

これを「四体液質」と呼びます。  

また同じ人であっても、季節や年齢、時間、ライフスタイルなど様々な影響でも、そのバランスは変化します。

もちろん全ての 4 つの体液をわたしたちは持っているのですが

どれが多めなのかかで、

・性格とか

・どんな病気になりやすいか

・弱い臓器

そして、どんな

・季節

・活動

・食べ物や療法

が合っているか?

ということも理解できます。


この体液は地球の元素と結び付いています。


血液

多血質

胆汁

胆汁質

黒胆汁

 憂鬱質

粘液

粘液質


体液論では "空気は湿った粘液、火は乾いた粘液、水は泡立つ粘液、土は生ぬるい粘液を生み出し、身体症状が現れる" とされています。

そう、わたしたちは地球の元素からできているという考えです。

聖ヒルデガルト療法を理解する時、わたしたちは学問として

キリスト教の教えも理解する必要があります。

キリスト教では、

「わたしたち人間は神が土から作られた」・・・

という教えがあります。

これは、“わたしたち自身が地球である“ と理解、解釈できます。

わたしたちは何億年も前、地球誕生のころは・・・

みんな海から生まれているのですから。

地球とわたしはひとつ

というのも、聖ヒルデガルトの教えです。

(それについては、また次回解説、お話ししますね)



聖ヒルデガルトは、目に見えないものを視る力を持っていました。「幻視 / ヴィジョン」と呼ばれていますが、神からの啓示を受けて、様々な予言や書籍を残しました。

彼女は植物・鉱物・動物・・・・すべてに宿る力、エネルギーを感じ、視ることができたのでしょう。

植物の性質や、宝石がどのように地面や水の中で生まれているのか、わたしたち人間が誕生する時、天体とどのように関係しているのかということも「視る」ことができたのです。



現代医学の治療というのは対処療法です。

炎症を起こしているなら、その炎症を取り去る、消す・・・ということを中心にしています。 良くないところを取る、という考えです。

自然療法は全体をホリスティックにみつめます。

なぜ、そうなってしまったのか?

その原因は?

どうしてバランスが崩れてしまったのか?

身体だけではなはく、心・魂をみつめる療法なのです。

わたし自身も、多くの方からのご相談やお話を伺ってきましたが、もちろん症状には様々な原因があります。

しかし、身体の症状をひきおこす時、それは心因性のものが多いことがよくあります。


聖ヒルデガルトの視点というのは、全てをみつめるホリスティックな視点です。

わたしたちが魂・心・体のバランスを崩した時に症状が出ると考えていました。


聖ヒルデガルトは、全身の症状から、肌、声、精神状態、血液バランス、排尿や排便、瞳の様子を観察しました。

そして感覚を研ぎ澄ませて、啓示に導かれ、身体の出している症状 (マイナス) と薬草 (プラス) が共鳴し合い、「中庸に戻す」ということを実践していたのです。

わたしたちが健康を 取り戻す時、中庸に戻る時というのは、自分自身に戻り、緑の力である自然・地球・宇宙と再びつながることができたときなのです。



現代の暮らしは、とても便利になりましたが、わたしたちは人工的で自然からはずいぶん

遠いところまで来てしまったのではないでしょうか?


だからこそ-----、

バランスを崩した時に、様々な「緑の力」が、わたしたちがまた中庸に戻れるようにお手伝いをしてくれる、ということなのです。


聖ヒルデガルトは、その緑の力を「Viriditas / ヴィリディタス」と表現しました。

それは緑の力、生命力、エネルギーそういったものを包括しています。

その「Viriditas 」がわたしたち、人類の大きな癒やしとなるのです。


彼女は常に地球と宇宙と繋がることができた人です。

そして、自分自身と自然界との、地球との共鳴を感じ、癒やし、視ることができたのです。

あなたも聖ヒルデガルト療法の薬草をはじめとする癒やしをとりいれてみませんか???

様々な感覚を磨いていきませんか?

こういった感覚や感性も学びながら、磨くことができます。

薬草魔女と12ヶ月の森の精講座では薬草のこと、聖ヒルデガルトの教えもたっぷりと学んでいきます。


 

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第 2 回目は、聖ヒルデガルトの教えについて詳しく説明していきますね。 次回の通信もぜひお楽しみに!


 

第 1 回目のヒルデガルト・ファミリエ通信のまとめ聖ヒルデガルト療法とは?


・聖ヒルデガルト療法の中核は「中庸」であること。

・ホリスティックな視点で体・心・魂をみつめる観察力を磨くこと

・わたしたちが自然・地球・宇宙と再びつながるとき、健康を取り戻す

・バランスを崩した時中庸でない時、緑の力Viriditas の癒やしで治癒できる

 

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