#14 聖ヒルデガルトと孤独 ― 沈黙がひらく癒やしの扉 <前編>
- 森 Wenzel 明華

- 3月30日
- 読了時間: 6分
こんにちは。ドイツ自然療法スクール / ヒルデガルト・ファミリエ 主催、一般社団法人 国際植物療法機構グリーンフォレスト代表の 森 Wenzel 明華 (もり・うぇんつぇる さやか) です。
わたしは 20 年以上にわたって、様々な自然療法を研究し、実生活の中で実践しています。
ドイツには、聖ヒルデガルトという約 1,000 年前に活躍した自然療法の基盤を築いた修道女がいました。
その教えは、今なお多くの人々に時代を超えて愛され、ドイツの自然療法や教育にも影響を与えています。
医師、博学者でもあった聖ヒルデガルトは、自然と調和した生活を重視し、
薬草や自然療法に関する貴重な知識を残しました。 こちらのヒルデガルト・ファミリエ通信では、その聖ヒルデガルトの残した自然療法や考え方を、わかりやすくお伝えしています。
もっと多くのかたに聖ヒルデガルトの智慧やドイツ自然療法のことを知っていただけたら、嬉しいです!
それでは、第 14回目のコラム、 聖ヒルデガルトと孤独 ― 沈黙がひらく癒やしの扉
前編をお届けします。

わたしたちは誰も、人生のどこかで孤独に陥ることがあります。
そんな孤独の苦しみに、意味はあるのでしょうか。聖ヒルデガルトは、どう捉えていたのでしょうか。
ある修道士がヒルデガルトに書簡を送り、こう訴えました。
「神から遠ざかっているようで苦しいのです」
それに対してヒルデガルトは、
「神は沈黙の中であなたを試している」と答えています。

彼女は孤独を、見捨てられた状態とは解釈しませんでした。
むしろ「霊的成長のための道」として見ていたのです。
魂の乾きや孤独は、神がその人を鍛え、より深い信仰へと導くための時。
だからこそヒルデガルトは、「孤独を恐れず、その中で祈り続けなさい」
と繰り返し語っています。

孤独は、見捨てられた時間ではない
ヒルデガルト自身もまた、繰り返し病に苦しみました。
ヒルデガルトの書簡でも、身体の重荷に押しつぶされるような感覚や、
心が孤立し、誰にも理解されない苦しみがにじんでいます。
それでも彼女は、その苦しみを「神が私に与えた試練」と受け止め、
「孤独の中でこそ神が語りかけてくる」と書き残しています。
ヒルデガルトの視点では、
孤独とは人間関係の断絶ではありませんでした。
それは、神との深い親密さの扉だったのです。
霊的な乾きや孤独を通してのみ、真の霊感が与えられる。
彼女はそう信じていました。

孤独の中で神が語りかけてくる
わたし自身も数年前、ドイツで夫が事故に遭い、その後の裁判が何年も続いたことがありました。
ドイツと日本では司法制度が異なり、とにかく時間がかかります。
怪我が治った後も裁判は延々と続き、日本では考えられないほどの理不尽な経験もしました。
やるせなさ、失望、憤り、悲しみ。
その中で、深い孤独を感じていた時期がありました。
ものすごく親しい人以外には、その悩みを打ち明けることはできませんでした。
あまりにも深刻な苦しみというのは、なかなか誰にも話せないものですよね。
。

当時のわたしは、子育てでも忙しく、
仕事も順調で、ドイツでの本も出版したばかりでした。
はたから見れば、きっと幸せそうに見えていたと思います。
けれど自分の中では、暗い谷底にひとりで立ち、
暗闇を手探りで歩いているような感覚がありました。
クライアントの方々を見ていても、
社会的には誰もが羨むような暮らしに見えながら、
実際には壮絶な悩みや苦しみ、孤独を抱えている方がおられます。
誰しも、人生の中で孤独と向き合う時があるのだと感じます。
誰にも理解してもらえない孤独。誰にも届かないように思える辛さ。
けれどヒルデガルトは、その孤独の中にこそ、神との出会いがあると見ていました。
沈黙は、空白ではありません。
そこには、まだ言葉にならない働きがあるのです。

孤独は、ただつらいだけのものではない。
わたしたちを内側へと導き、
ほんとうに大切なものに出会わせてくれる時でもあるのかもしれません。
わたし自身も、あの経験・・・
人生のさまざまな辛く悲しい経験があったからこそ
今のこの生き方・・・ができていると痛感しています。
次男の病気をきっかけにして・・・もう 20 年の時が経ちました。
夫は事故後、長い長い間、手術とリハビリを続けて、いまでは元気になりました。
明けない闇はありません。
その暗闇の中で、確かにわたしは、わたし自身に向き合っていたのだ・・・
きっと神と出会っていたのだ・・・と今では理解することができます。
そういった経験やあの孤独が、自然療法をお伝えする仕事に繋がり、
なにも劇的なことがなくても、日々、小さな幸せを暮らしの中で見つけられるようになり
聖ヒルデガルトの教えにも出会うことができたのだと確信しています。

そして祈ること。
どんな時も、祈ること。
それが大いなる救いになります。
わたしも何度も祈ったことで救われました。
ですから、あなたが孤独の淵に立たされている時、
ただ・・・祈ることを思い出してみてください。
いつもあなたの健康と幸せを祈っています。

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第 14回目のヒルデガルト・ファミリエ通信のまとめ
聖ヒルデガルトと孤独 ― 沈黙がひらく癒やしの扉 <前編>
・孤独の時間は、見捨てられた時間ではなく、内なる扉がひらく時です。
聖ヒルデガルトは、孤独を神と深く結ばれるための道と見ていました。
・苦しみや孤独の経験は、人生の意味や方向に繋がっていきます。
その試練が、あとから自分らしい生き方を形づくることがあります。
・孤独の中で祈り、自分自身と静かに向き合うことは、癒やしに繋がります。
その時間の中に、導きと新しい光が生まれていきます。





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